下請け法について知る!フリーエンジニアだからと泣き寝入りするのはNG

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フリーエンジニアのための下請法

クライアントとの力関係

フリーエンジニアと言えば聞こえは良いですが、内実は建設業界などでよくみられる大手発注者に対する下請・孫請のようなものと考えると、その立場がいかに弱いかわかります。特に商慣習として日本の場合には、契約書を作成しないで口約束で受発注を済ませてしまう場合が多く、特に報酬の支払いなどを巡って後々トラブルが起きる原因となっています。

下請法と中小企業庁

そもそもこのような伝統的な業界における下請が、不況下で適切な報酬を適切な時期に支払ってもらえないという事例が数多く発生したため、下請法(正式には下請代金支払遅延等防止法)が制定されました。しかし徐々に下請の業種も広がったことから時代を反映して、コンピュータプログラミングやアニメーションなどのコンテンツ作成に関しても情報成果物作成委託として、この下請法の保護を受けられる対象になるよう改正されています。そのためフリーエンジニアがプログラミングなどの仕事を、資本金額1000万円超の事業者であるクライアントから受注しようという時に、契約書を交わさないのは違法です。更に例えばせっかく依頼に則って作成した成果物を、クライアントが理由もなく受け取らないことも違法です。しかし単に「法律違反だから」といっても、日本の社会では嫌がられてしまい、次から仕事を回してもらえないのではないかという不安が先に立つため中々主張しづらいものです。だからといってその結果、不利益を受けるのはフリーエンジニア側ということになるのであり、自らの身を正当に守るという点で、まずはできるだけ契約書を作成するよう交渉しましょう。仮に主張を受け入れてもらえずにどうしても仕事を進めざるを得ないという場合であっても、中小企業庁や「下請駆け込み寺」という全国に設置されている相談窓口に相談してみましょう。そのクライアントとの間のその契約についての改善は難しいかもしれませんが、一つ一つの事例を情報提供することによって実態が浮き彫りになり、行政庁や社会を動かす力となるのです。

簡単でも書面で合意する工夫を

もっともこの下請法は資本金額1000万円超の事業者がクライアントになる場合であって、フリーエンジニアと似たり寄ったりの小規模のクライアントからの依頼の場合には、基本的には対象外となってしまいます。というのも従来であれば株式会社を設立するためには資本金額1000万円が最低限必要だったのですが(有限会社であれば300万円)、規制緩和により現在では資本金額が1円であっても会社を設立できるため、会社相手とはいえどもベンチャーなどは特に、実質的にフリーランスと変わらない場合も少なくないのです。そこでどんなクライアントにも対応できるよう、仕事を受注する際には簡単でも良いので合意書を書面で作成し、仕事の依頼内容の確認を相互に行うとともに、報酬見積を相手側に提示して控えを残すようにしましょう。

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