クレジットカードの発行は、会社員時代に済ませておくことをおすすめします。フリーエンジニアへ転身した直後は、どれだけ収入を得ていても確定申告の実績がない状態です。会社員時代と比較すると、どうしてもクレジットカードの新規審査において、慎重に判断される傾向があります。そのため、社会的信用が高い会社員のうちに準備を整えておくのが確実です。
また、フリーエンジニアとして活動を始めると、開発用パソコンの購入やクラウドサーバー代、各種ツールの月額費用など、事業に関わるお金の動きが一気に大きくなります。そのため、クレジットカードの利用限度額を引き上げる申請を行っておくと安心です。
さらに大切なのが、プライベート用とは別に事業用のカードを作っておくこと。事業費の決済を一元化しておくことで毎月の支出管理がシンプルになり、独立後の確定申告や経費精算の手間を大幅に削減できます。
住宅ローンをはじめとする各種ローンも、会社員時代に組んでおくと良いでしょう。住宅ローンの審査では、フリーランスに対して過去2期から3期分の確定申告書の提出を求める金融機関が多く存在します。そのため、一度独立してしまうと向こう数年間はローンの契約が非常に難しくなります。将来的に家や車の購入を考えている場合は、会社員のうちに契約を済ませておきましょう。
また、転居を予定している場合や自宅とは別に作業するための部屋を探している場合も、会社員時代に契約しておくと安全です。賃貸物件の入居審査においても、フリーエンジニア1年目は収入の安定性を低く評価される傾向があります。
独立直後に住環境の確保で躓かないためにも、退職前のタイミングで計画的に契約を完了させておきましょう。
独立前に、会社員時代の実績の棚卸しを進めておくことも重要です。自分が担当したプロジェクトの売上規模や削減できたコスト、対応したシステムのユーザー数の推移などは、会社に在籍しているうちに把握しておく必要があります。一度退職してしまうと社内データやプロジェクトの記録にアクセスできなくなり、後から確認する術がなくなるためです。
ただし、知り得た情報の扱い方については慎重さが求められます。職務上で知り得た情報をそのまま外部へ公表すると、秘密保持契約や就業規則に違反する可能性があるためです。ポートフォリオやスキルシートに実績を記載する際は、具体的な数値を抽象化して表現することを心掛けましょう。実績を概数や比率に置き換えて表現することで、守秘義務を守りつつ自身の成果を適切にアピールできます。